「食と農の未来会議・京都」を作る会:京都における食のマッピングミーティング (プロジェクト研究員 マキシミリアン・スピーゲルバーグ)

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「食と農の未来会議・京都」は、京都の食のさまざまな側面の焦点を当て活動を続けてきました。前回の会議では、FEASTプロジェクトの小田龍聖研究員、クリストフ・ルプレヒト上級研究員が、都市農業についての発表を行いました。今回のテーマはマッピングの役割です。10月2日に開催された「食と農の未来会議・京都」を作る会の会議では、京都で活動する(私を含む)3名から、それぞれ作成されている地図についてご紹介頂きました。そして、どのような共通の課題や利点があるか、異なるマップをどのような人々が使うのか、また必要なデータをどのように集めるのかといった議論を行いました。

【京都オーガニック八百屋マップ】

京都オーガニックアクション(KOA)の鈴木健太郎さんを始めとするメンバーの方々は、KOAの野菜の販売店やKOAの野菜を使うレストランの可視化に尽力されています。その第一弾として、紙媒体の「京都オーガニック八百屋マップ」を作成され、9月22日に開催された「オーガニックナーレ京都」にて配布されました。現在、改良版として第2版を作成中です。

続いて、Seeds of Sustainability (SoS)のロビン・ラウナー(Robin Rauner)さんから、グリーンライフ/環境に優しい生活応援のオンライン版地図「Kyoto Green Map」を紹介頂きました。SoSは、京都の外国人在住者によって、2017年に設立された環境団体です。その地図には、ごみの削減、再利用、修理、リサイクルすることで環境負荷の削減に取り組むさまざまなお店やサービス、そして地元産や地域所有のものなどがマッピングされています。すでに一般公開されていますので、こちらからご連絡ください。

京都のインフォーマルな食のネットワーク(黄:養蜂プロジェクト、紫:こども食堂、緑:コミュニティーガーデン・農園、青:直売所)

最後に、私からの報告では、地球研で進めている、既存のインフォーマルな、食の市民ネットワークの可視化に向けた一般向けの地図についてお話ししました。こうしたネットワークには、無人販売所、こども食堂、直売所、ファーマーズマーケット、都市ガーデン/コミュニティー農園、養蜂プロジェクトなどが含まれます。この地図については、データの収集・処理中ですので、今回のような他の地図の作成者の方たちとの意見・情報交換を将来的にも行うことが出来ればと思います。

以上の3つの地図に関する報告に加えて、既存のさまざまな地図の考察も行いました。一部になりますが、「京都ベジマップ」、(完全網羅はできていないものの)全国のこども食堂を示した地図、果物などを無料で採集できる場所を示した世界地図「Falling Fruits」(京都府亀岡市についても掲載)、日本国内で無料給水できる場所を示した地図アプリ「mymizu」の他、活動を休止されているようですが、世界各地でグリーンマップを作る「Green Map Atlas」(京都市のマップあり)と「Open Green Map Kyoto」といった地図などがあります。すでに、さまざまなデータセットがさまざまな形で公開されていますが、関連性のあるものでも統合されることは少なく、情報が古かったり、更新されていなかったり、場所やサービスが全く同じであったり、類似したものであっても、異なる分類方法を取っていたりと、多くの課題が判明しました。

参加者全員がこうした3つの異なる地図の作成は有益であるとし、今後もデータ収集を継続することで話がまとまりました。一方で、データ共有を円滑に行うため、データのカテゴリーを整理し、まとめることとなりました。データをどのように一般公開するかについては議論が必要ですが、一般の方からデータや地図の使いやすさについてフィードバックを頂きながら進めて行こうということで、会議を終えました。

(和訳:Yuko K.)